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  • 執筆者の写真tokyobruxelles

海外ホームステイ的生活 〜夫なしの義実家滞在生活



今回のベルギー滞在中のちょっとした不安要素であった夫の海外出張10日間の私&子たちの義実家滞在。結果大変幸せに過ごして私は大満足でした。


上の子が生まれた時に日本に来てくれた以来に実際に会うことができた義理父母。ですから孫との対面も上の子2回目、下の子初です。子たちは二人ともあまり人見知りをしない子どもたちですが、とはいえ少しは心配していました。日本で暮らしていると外国人と接する機会もそんなに多くないし、祖父母は白人と黒人で日本で会って話す多くの人と見た目も違うし、何より言葉はフランス語しか通じない。私のフランス語は初級というのも憚られる入門レベルと思われ言葉については私自身も不安。通訳は日本語フランス語両方流暢な夫のみなのにその夫が不在。救いは私は義両親のことが大好きで、いわゆる義両親との難しい関係性みたいなものはこれまで悩んだことがありませんでした。でも行く前は、それも私の勘違いかも、、夫がうまく調整してくれてたのかも、、あまり長い時間過ごしたことがなかったからかも、、子どもがいるとまた違うかも、、なんて一応不安を感じていました。でも全然、結果義両親もその他の家族のこともみんな、もっと大好きになって帰ってきました。


まず夫不在の間の言語の面。これは私よりも上の子が、ストレスを感じていたように思います。私がみんなのフランス語の会話の輪に入っていると機嫌が悪くなったり、何言ってるかわかんない!とイライラしてキレたり、自分が言っても伝わらないからママがフランス語でこう言って、と最初からコミュニケーションを私に託してきたりしていました。もちろん日本にいる間も夫がフランス語で話しかけたり教えたりして全くのゼロ状態で行ったわけではありませんが、日本語がどんどん上達し日々語彙が増え少し複雑な会話や文章の組み立てをしようとし始めている上の子にとってはこのタイミングでその日本語を使ってのコミュニケーションができないのはストレスが大きいのかなと考えながら見守っていました。下の子については日本語もままならない状態のタイミングでの滞在だったので日に日にフランス語を理解していっているのがはっきりと見えました。言える単語については発音などはかなりネイティブっぽい。そして下の子は食いしん坊が幸いして美味しいものをたくさん与えてくれるおばあちゃん大好きっ子にすぐになりました。夫不在の間義理母が下の子をなんでも担当してくれたので(そして掃除洗濯などの家事も、、、)、むしろ日本よりラクに過ごせてしまった私・・・大変ありがたいことです。

私の言語面ですが、自分でも驚くほどにあまり困らず過ごすことができました。上の子を出産してからというものフランス語の勉強からは遠ざかり、パンデミックによりベルギーの友達や家族が来ることもできず直接話す機会も激減し、やばいだろうと思っていました。が、あまり不便なく(たいした意味のある話をしてないせいかもしれない・・・)、むしろコミュニケーションを楽しめた今回。前回行った時よりも特に文法的には進歩していないのは確実なのでなぜ快適に過ごせたかと考えるとやはり心構えと覚悟の問題なのかもしれない。出産2回を経て図太くなってしまっていることは確かだし、夫との結婚生活年数が重なっていくにつれて西洋的なよく言うと堂々とした、悪く言うと図々しい態度が成長してしまっている部分もあるだろうし(と国際結婚のせいにしているが若い頃から態度がでかいとか根拠のない自信あるよねとか言われてたな・・・)、何より今回はプチホームステイみたいなもんだ、子連れ留学の心意気だ、私がなんとかコミュニケーションとれないと子どもたちを守れない(何から?)ぞ!みたいな覚悟があったわけですね。

そんなわけで最初の3日間くらい?は夫も義実家に一緒に滞在してその後夫を出張に送り出したのですが、最初の3日間から夫に通訳を頼まずに自分で!というのを意識して過ごしてはいました。覚悟してしまえば恥ずかしい気持ちって、恥ずかしいからって困らないみたいな感じで流せるようになってくるし、私の場合は今言語でストレスを感じている上の子の前で自分まで怯んでいられない!というような子に背中を見られているってことの方が重要だったので今まと違った態度でいけたような気がします。

外国語での会話って、わからないことをわからないとはっきりと伝えられればストレスはかなり減るのかもと今回思いました。これって別に母国語の会話でも同じか・・・。わからないのに愛想笑いでわかったように流すのって、疲れますね。それにそれが外国だとトラブルにつながることもあるし、わからないなら頷かない、わからないなら笑わないがいいと思います。自分が言ったことがまったく伝わらないまたは正しく伝わらない場合も同じ、言い方を変えて何度も伝えてみる、私が言いたいのはそうじゃなくて・・・とはっきり訂正する。

もちろん私がそのようにトライして楽しく過ごせたのは環境のせいも大きい。ベルギーは公用語だけで3つあるし、フランス語圏のブリュッセルの中でもいろんな訛りを持ったフランス語を話す人々がいるし、私の義両親もお母さんはアフリカ出身で国際結婚だし、言語や文化などバックグラウンドが全く違っている人たちに寛容だったり特に家族愛の濃い人たちだったりする。そこは私にとってはラッキーです。


義母は料理をよくする人で、義実家滞在中は外食もせず毎日のように一緒にキッチンに立ちお互いの料理の仕方を教え見せあったり、世間話したり、子育て相談したり、それが特に楽しい時間でした。誰かと一緒に料理するのも楽しいですね。おかげで私のフランス語は特にキッチン関係の語彙が増えました。語学はほんと、繰り返しと実践ですね。なぜかフライパン(la poêle) が何度聞いても覚えられず、でも毎日使うから毎日聞いてとうとう覚えました。さくらんぼ(ceries)の発音が悪く、義理父にはSouris(ネズミ)? Sourire(笑顔)? と何度も聞き返され結局私のアクセントの場所がうまくなく伝わらず、絵を描いて伝えたりも。でもそうやって覚えていくと忘れない。


上の子は、最初はストレスを感じていたようですが帰国前にはどんどんフランス語も出るようになり、わからなくても聞いてみる、臆さず伝えようと試みる態度が見えるようになりました。滞在中に他の子供と遊んだり、親戚や友達の子どもと遊ぶ機会が何度もあり、その度にリラックスしてフランス語への壁が低くなっていた様子を見ると、子どもは子ども同士の関わりでも言語が大きく伸びていくのかもと考えるようになりました。ちなみに、親戚の子どもたちと楽しく遊びまくったときに上の子が私の知らないフランス語を覚えてきました。知らない単語だったので夫に聞いてみると「鼻くそ」でした。



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